蓮田市には「黒浜貝塚」というスポットがあり、名前だけでは貝塚としかわからないと思います。
そこでこの黒浜貝塚が一体どんな場所か案内しますので、訪問の参考にしてみて下さい。
黒浜貝塚の概要
黒浜貝塚は蓮田市の黒浜という地名にある、縄文時代前期(約6,000年前)に形成された貝塚および集落の遺跡です。2006年に国の史跡に指定され、自然環境の変遷や当時の生活環境などを考えるうえで重要な遺跡とされています。
黒浜貝塚からは動物の骨や貝が多く見つかっており、その他にも蓮田市は縄文の海岸線に沿って他にも数多くの貝塚が存在している地です。
黒浜貝塚の基本情報
定休日:なし
入場料:無料
お手洗い(トイレ):あり
駐車場:すぐ近くの蓮田市役所の駐車場があります
住所:〒349-0101 埼玉県蓮田市黒浜1894
JR蓮田駅の東口から徒歩30分ほどの場所にあり、貝塚西側すぐ近くを宇都宮線が走ります。蓮田市役所のすぐ南という立地のため、市役所側から直接黒浜貝塚へ行くことが可能です。![]()
黒浜貝塚の史跡内について
黒浜貝塚内の中心に小川があり、その谷を隔てて2つのムラに分かれています。
園内は最大でも5mくらいの高低差のためあまり疲労感は感じません。一周するのには徒歩でだいたい20分ほどで回ることができます。
タイミングによっては立ち入り禁止の箇所があったりしますが、そこ以外は自由に歩き回れるため散歩にもってこいの場所です。ただし特段見るべきものは多くなく、全体的に殺風景には感じてしまいます。
2つのムラ
ムラは当時の集落構造のことで、黒浜貝塚には2つのムラが存在しています。
宿浦のムラは、中央にくぼ地状の広場があり、その周囲を円形に住居が取り囲むという、縄文時代の遺跡としては珍しい集落構造をしています。
土器や石器、貝類、魚骨などに加え、約7,000年前に埋葬された犬の骨(県内最古の事例)も発見されつなど歴史的なムラです。
宿浦のムラ跡は、当時の地形や植生(クリ、クルミ、タラノキなど)を再現して整備されているのも特徴といえます。
椿山のムラでは住居跡が確認されていますが、宿浦のムラと異なり貝塚は発見されていません。
縄文時代のみでなく、古墳時代や奈良・平安時代の集落跡も重なって見つかっており、特に奈良・平安時代の小鍛冶集落が有名です。
宿浦のムラとともに、当時の自然環境や人々の暮らしを今に伝えています。
縄文の海(普通の小さな池)
黒浜貝塚の西側の端にあるのが「縄文の海」。海と名前についていますが非常に小さな池です。
元々縄文時代には海が入り込んでいる場所で、当時の波打ち際を再現しているため普通の小さな池ですが、縄文の海と名付けられています。

狭い池ながらも鳥を間近で観察することができる場所で、運が良ければ鳥が飛んでいるところを確認することもできるかもしれません。![]()
蓮田市 文化財展示館
「蓮田市文化財展示館」は、蓮田市の豊かな歴史と文化財などの展示を見ることができる施設です。
黒浜貝塚をはじめとする縄文時代の出土品や市内各地の発掘品など幅広く展示しており、黒浜貝塚すぐそばのため併せて訪問してみましょう。
営業時間:午前9時~午後5時
定休日:月曜日/国民の祝日(こどもの日、文化の日を除く。祝日が土日の際は開館)/年末年始
入館料:無料
お手洗い(トイレ):あり
住所:〒349-0101 蓮田市大字黒浜2801番地1
(参照URL:https://www.city.hasuda.saitama.jp/bunkazai/kyoiku/bunkazai/tenjikan/tenjikannews5.html)※外部サイトに移動します
まとめ
見るべきものは決して多いとは言えないのですが、史跡内の雰囲気はよく静かなため人に邪魔されずに一周できるため、おすすめできる場所です。
黒浜貝塚だけ訪れるのもいいですが、黒浜貝塚の近くに以前投稿した西城沼公園というスポットもあるため、併せて訪問してみてはいかがでしょうか。



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