「蕨(わらび)市」という地名について、埼玉県民であればそこそこ馴染みのある名前だと思います。
しかし県外の方は、「蕨ってそもそもどこにあるの?」など疑問にもつかもしれません。そこで本記事では、蕨市についての様々な情報を案内していきます。
目次
蕨市の場所
蕨市の歴史
平安時代末期に戦乱を避けた金子右馬之助家忠の一族がこの地に移り、蕨の開発の祖になったと伝えられています。やがて鎌倉時代に土豪を中心に集落が形成されていきます。
江戸時代に宿場町「蕨宿」として発展し、町並みは南北約1.1kmにわたり用水が張り巡らされていました。
1889年に蕨宿と塚越村が合併したことで「蕨町」が誕生し、1893年には「JR蕨駅」が開設されます。その後1959年に市制を施行したため、「蕨町」→「蕨市」となり現在に至ります。
蕨市のさまざなな一番
蕨市と聞いても何が特徴かご存じでない方が大半だと思います。実は蕨市は狭いながらも、様々な一番の称号を持っている素晴らしい市です。以下で蕨市の一番の要素を案内していきます。
全国で最も狭い市
蕨市は日本全国の市の中で一番面積が狭い市で有名です。面積は5.11平方キロメートルで、徒歩であれば個人差はあれど約3時間ほどで外周を一周できるほどとなっています。
全国の市町村で一番人口密度が高い
日本の市町村の中で最も高い人口密度を誇り、東京23区を除くと全国一です。面積5.11平方キロメートルの中に、約74800人の人口を抱えています(2025年3月時点)。
非常に面積が小さく水田や畑がほとんどない、限られた土地に多くの人が住んでいることが人口密度の高さにつながっているようです。
そのため蕨は「日本一のコンパクトシティ」とも呼ばれ、利便性やコミュニティの豊かさが特徴的といえます。
成人式の発祥の地
成人式は現在では誰しもが知る人生に一度のイベントですが、始まりは小さな蕨からでした。
終戦翌年の1946年に蕨町青年団が中心となり、戦後の混乱の中で若者たちを励まそうと「青年祭」を企画し、その幕開けとして「成年式」が開催されます。
やがて取り組みが全国に広まっていき、1948年には国民の祝日として「成人の日」が制定され、各地で成人式が行われるようになりました。
五十音順で一番最後の市町村
日本の市町村を五十音順に並べた際、一番最後に来る市町村が蕨市です。
「わ」から始まる時点で選択肢も少ないですし、最後になるのも納得できると思います。今後合併などで最後でなくなる可能性はありますが、2025年時点では蕨市が堂々の一番最後の市町村です。
蕨市のシンボル
市町村には市の木などの、シンボルが制定されているため順に案内します。



ニチニチソウはキョウチクトウ科の一年草で、日々新しい花が咲くことからこの名が付けられました1989年に「市の草」としてニチニチソウを定めています。
蕨市の主要名産品
わらびりんご~日本一早く実がなる品種
わらびりんごは、日本一早く実がなるリンゴの品種です。約20年かけて研究・開発した品種で、4月上旬に白い花を咲かせ6月下旬~7月初旬に収穫できます。
サイズは直径約7センチほどの小ぶりなリンゴで、酸味が強くジュースやジャムなどに加工して味わうのに適しています。
わらびりんごを囲む「わらびりんご公園」という名前の公園もあり、遊具が充実していて地域の方々の憩いの場となっています。
わらびりんごを使った「わらびりんごサイダー」などの加工品も販売され、地域の活性化に貢献しています。
伝統産業「双子織(ふたこおり)」
蕨市の主要な有名スポット
蕨市には全国的に知名度のあるスポットは残念ながらありませんが、狭い中にあるスポットをいくつか案内していきます。

市のやや北西にある真言宗智山派の寺院で、正式名称は「金亀山極楽寺三学院」。ここは、地域の教育者をたたえる石碑や子育て地蔵なども境内にあり、蕨の中でも特におすすめできるスポットです。


営業時間:午前9時~午後4時30分
休館日:月曜(月曜が休日の場合火曜)/国民の祝日(4月29日、11月3日除く)/年末年始
入館料:無料
住所:〒335-0004 埼玉県蕨市中央5丁目17番22号
(参照URL:https://www.city.warabi.saitama.jp/shogaigakushu/bunka/shiryokan/1002178.html)※外部サイトに移動します
まとめ
蕨市は全国で一番のものはありますが、特段メジャーなスポットなどはありません。
ですが、市内は全体的には坂がほぼなく平地のため生活するにはもってこいの場所です。人口密度日本一にあらわれているように、人が集まるのも納得できますしアクセスも良く住むのに適しています。
今後も狭いながらも魅力的な蕨市でいてほしいなと、改めて感じることが出来るでしょう


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